(第3節)登り始めた木は下りたくない
人は、いったんよじのぼった木から下りることには、ためらいを感じるものだ。それはすでに自分の行ったことが間違いであったと認めることへの恥や悔しさ、一からやり直すことが面倒、などからきている。このまま木を登っていけば自分にとって不利な条件になることは分かっていても、なかなか後戻りができない。
(第4節)チャルディーニたちの実験
大学生に電話をかけ「心理学の実験に参加してくれないか」と頼んだ。ほとんどの学生はOKと答えたが、これがロー・ボールだった。OKの返事をもらうとすかさず「では、水曜か金曜の朝7時に実験室に来てください」という。朝7時は学生にはつらい時間だ。しかし、初めにOKを出した学生の56%はOKせざるを得なかった。
(第5節以下、パート4の続きは電子書籍で。次回はパート5)
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