「『当社で働く誇り』ないのは、あまりに残念」 社長が目覚めた「ミッション提示・共有」の必要性

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   先週のエントリー中、G社でセクショナリズムを改めるビジョン会議が立ちあがった話を書いたところ、ビジョン会議に関して複数、「具体的にその内容や進め方を教えて欲しい」とのご要望をいただきましたので、今回はその入口の話を中心にご紹介します。

   G社のビジョン会議企画に際してまず社長にお話ししたのは、ビジョンの前程となるもの、すなわちG社の事業に関するあらゆる事柄の大前提となる自社のミッション(使命)を社長がしっかりと把握し、社員に伝える必要があるということでした。

「G社の仕事はどうあるべきか」

ミッションを明確に
ミッションを明確に

   「御社のミッションは何でしょう」との私の問いかけに、「ミッション?建設業である当社のミッションと言えば、いい建物やいい家を作ることだろ。それ以外に何があるんだい」と、社長は当然のことのように、現在目先で感じる仕事のミッションを思い浮かべました。

   しかし企業としてのミッションは、もっと根源的なもの、例えば創業者が何を思ってG社を立ち上げたのかとか、G社の社会的使命という観点から何を意識して仕事をするべきなのかとか、そういった目で見てじっくり考えて欲しいのです。G社の場合は、古くから地元役所の街づくり部署の仕事をしているということも、ミッション再構築のヒントになるように思いました。それらも含めて、社長にはじっくり考える時間をとってもらいました。

   並行して社員の皆さんには会議で、「G社とは顧客にとって何か」「G社の仕事は自分にとって何か」を入口にして、「G社の仕事はどうあるべきか」という普段何気に通り過ぎてしまっている根源的な問いかけに関して考え、意見交換する機会をつくりました。これは、日常埋もれがちな「会社」や「仕事」というものを、社員の立場で意識し直してもらう作業でもあります。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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