起業したい、という相談で訪れてくる若いひとがたまにいます。
とは言っても、私なんぞのところにくるひとは、起業のアイデアをもっていればまだマシで、たんに意識が高いだけのひともいます。
「将来的に起業したい。起業が目標」
みたいなかたです。
「いまは自分を高めている段階です。来年から世界一周するつもりです」
「起業したいっていうけど、何をやるの?」
「いまは、それを見つけている段階です」
「アイデアないの?」
「いまは自分を高めている段階です。来年から世界一周するつもりです」
たいへん意識が高くてよろしいのですが、自分をたかめて意識を育んでいるだけでは、アイデアはでてきませんし、アイデアがでてきても実行に移さなくては仕方がありません。
以前はこういう若者がやってくると、いちおう丁寧に「それではダメなので、まずはニーズを探しなさい」とアドバイスしていました。
・貴方がくわしいことで、周りのひとが困っていることはなんですか?
・営業しなくても、かってに貴方が頼られることはありませんか?
そのあたりにヒントが有るよ、というアドバイスを丁寧にしていたのですが、さいきんは止めました。
そういうアドバイスをしても、
「そういうのもあるけど、社会に貢献する会社をつくりたい」
などといわれて咬み合わないからです。