これまで株主総会の開催日は6月の末に一極集中する傾向があったが、投資家の参加しやすさに配慮して分散化が進んでいるという。それでも今年(2014年)の総会開催のピークは6月27日で、東証に上場している企業の4割弱がこの日に株主総会を催した。
株主総会は本来、株主に企業の経営状態を報告し運営方針などの重要事項を決議する場だ。しかしその場に参加する「お楽しみ」の1つとして、総会で配られるおみやげに期待する株主も少なくない。今年の総会でおみやげを廃止したソニーや吉野家では、出席者が激減したと報じられており、その影響の大きさはかなりなものだと言える。
ネット上で、もらったおみやげ報告
実際に、総会ではどんなおみやげが配られるのだろうか。
Twitter(ツイッター)にあげられた今年のおみやげを見てみると、キャラものを擁するゲーム会社やコンテンツ制作会社のおみやげに特色があるようで、バンダイナムコホールディングスは「バックにガンプラとステッカーが入ってました」、マーベラスは「『幕末Rock』と言うPSPのゲームだった」、東映アニメーションは「セーラームーンのバッグ、プリキュアのレターセットとえんぴつキャップ」などの投稿があった。任天堂はトランプを配るのが定番だったが今年はなくなり「マリオのバスタオル・ロールクッキーピカチュウ」が配布されたという。
他には「ソフトバンクの株主総会でもらった虎屋の羊羹、美味しかった」、「パナソニック株主総会のお土産 LEDライト」、「ダイオーズの株主総会のお土産が届いた。コーヒー200杯」などの書き込みがあった。
結局みんな楽しみにしてる?
サンリオの株主総会では、出席した女の子が株主優待について意見したことがツイッターで報告され、話題となった。ほかにも総会当日、おみやげについての議論が交わされた企業もあったようで、「『…みんなお土産の栗饅頭をもらいに来てるんだ。でも交通費使って来て、長い時間座って話を聞くのもしんどくなって来たから、栗饅頭郵送してくれない?』って言った男性に会場全員拍手」とのつぶやきがあった。また、おみやげの数が足りなくなって「株主がキレていた」というトラブルもあったようだ。株主のこだわりようがうかがえる。
株主総会でおみやげを配ることの是非については、
「誤魔化されるんじゃないわ。あなたの損失でそのお土産がいくつ買えると思ってるの!」、「PRに力入れられるよりは、将来の目標や方針をしっかり聞きたい」 と批判的な声から、
「おみやげてんこ盛りの企業の株を買ってみようかな」
「時間を割き交通費を払って出席し総会に関心をよせてくれることに、お礼をする会社の姿勢こそ肝要」
など歓迎派の意見まで、賛否両論のコメントが寄せられていた。(RH)