「負け組」の愚痴など聞きたくない ビジネスより厳しい?フェイスブックの掟

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   世界最大の交流サイト(SNS)「フェイスブック」は、日本でもすっかり定着した。友人の投稿を見れば、週末に満喫したディナーや飲み会、子どもの成長記録、旅行先のスナップショットと楽しげな写真や書き込みがあふれている。

   だが、こうした「リア充」ぶりが実は見栄を張るためのウソだとしたら――。ある男性が、真実を隠してフェイスブックに偽りの投稿を繰り返した末の悲しい結末を描いた、海外の動画が話題となっている。

「偽りの自分」を繰り返すたびに、「いいね!」の数が増える

「偽りの自分」を書き込んでも…
「偽りの自分」を書き込んでも…

   2014年6月中旬に投稿された動画の内容はこうだ。ある男性が、レトルトの夕食を前にしている。だがフェイスブックで友人の豪華ディナーの写真を見て「今夜は彼女と寿司」と書き込んだ。職場で誰も聞いてくれないプレゼンでも「大成功」と投稿。恋人を別の男にとられてヤケ酒をあおったときは、「楽しそうに飲む男」を写真で演じ、仕事をクビになったのに「未来の見えない仕事を辞めてやった」とうそぶく。こうした「偽りの自分」を繰り返すたびに、皮肉にも「いいね!」の数がみるみる増えていくのだ。しかし、元カノとほかの男との笑顔のツーショット写真を見つけ、とうとう耐え切れなくなった。そして、こう打ち込んだ。

「オレの人生、サイテーだ」

   その瞬間、書き込みを見ていた「友達」は、男の投稿を非表示にして画面上から消してしまった。「負け組」の愚痴など聞きたくないとばかりに……。

   フェイスブック上では、実生活の充実ぶりを披露する書き込みに共感が集まる傾向が強いようだ。だから自分もいかに「リア充」なのかを投稿しなければならない。ネガティブな「実話」など誰も聞きたくないし、そうなれば友達の輪から「排除」されてしまう。この動画のようなドライな関係が、フェイスブックのつながりの一面を表現しているのかもしれない。

   一方で、誰もが他人のリア充ぶりを心から「いいね!」と思っているのかと言えば、そうでもないらしい。マイナビニュースが2013年9月7日に発表した「フェイスブックでイラっとくる投稿」の調査結果で、最も嫌がられたのは「他人の悪口」だったが、それに続くのは「忙しいアピール」「恋人との幸せ自慢」「仕事の自慢話」となった。「恋に仕事に忙しいオレ」を演出すれば、「いいね!」の数は増えても、実は周りは「うざい」と思っているかもしれない。

姉妹サイト