「仕事はキツいが、頑張った人は労働市場で『優秀』と評価されやすい」
少し前のデータになるが、このようなランキングに名前が挙がっている会社が近しいかもしれない。
1位:リクルート
2位:Google
3位:P&G
4位:サイバーエージェント
5位:本田技研工業
6位:ファーストリテイリング
7位:三井物産
8位:カヤック
9位:楽天
10位:資生堂
11位:ダイキン工業
12位:日本IBM
これは、「就活のプロ35人」(いちおう、私も入っている)が厳選した、2012年度版「市場価値が高まる優良企業」調査のランキング上位12企業を引用したものである(晋遊舎『優良企業辛口ランキング100』から)。
「市場価値向上」「成長性」「収益性」「労働市場での評判」などを総合的に評価して点数化したもので、ざっくばらんな言い方をすれば、「仕事はキツいが、これらの会社で頑張った人は労働市場で『優秀』と評価されやすい」というイメージであろうか。
お気づきのとおり、このランキング表の中には、「ブラック企業ランキング」などでよく名前を見かける会社も入っている。それらの会社は恐らく「ハードワーク」「ノルマや要求水準が厳しい」「残業が多い」といったイメージからランクインしているのであろうが、そういったことは何ら気にせず、「それでも成長したい」「スキルをつけたい」「稼ぎたい」といった人には向いている、ということがいえるわけだ。
そういった価値観も、会社選びの基準として提示されるべきである。もしこれら企業への就職を目指したい人がいるなら、それが「自分の志向性や価値観に合った『キツさ』なのか?」というところまで検討してから応募することをお勧めしたい。
仕事のモチベーションを「マッタリした働き方」とか「残業なし」あたりに感じている人にとってはこれらの会社はブラックかもしれないが、やりがいを「得られるスキル」「成長」「給料」などに感じている人にとっては「いい会社」であるといえよう。