旅をして、閉塞感を打ち破ろう カンボジア「サムライカレープロジェクト」で再確認できたコト

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「経営者の体験」をすることで、新しい視点を

   そこで、一生懸命考えて、カレーパンを売ったらどうだろうと思いつく。経営者にとってはこれはとても嬉しいことです。

   従業員にとっては、パンを買ってくるとか、新しいメニューを作るとか、様々な業務が増え、めんどうなことこの上ない最悪の瞬間です。しかし、経営者にとっては、閉塞感が晴れる、最高の瞬間なのです。

   実際翌日カレーパンを売ったら、そこそこ売れた。でも満足な量じゃない。店舗で売ってもたかが知れてる。なんかもっと売る方法はないか?訪問販売なんていいんじゃないか?

   これも、従業員にとっては朝令暮改です。コロコロ方針を変えるな!アホ経営者!と腹が立ちます。でも、経営者からしてみたら、トライアンドエラーの真っ最中、最もアドレナリンが出るところです。

   このように、経営者と従業員では同じ事をやる際にもモチベーションは真逆になりがちです。世の中の多くの人は従業員側に属しており、経営者の事業拡大や方針転換に腹を立てることもあるでしょう。でも、一度経営者の立場に立ってみて、その閉塞感が晴れる、アドレナリンが出る瞬間を体験してみてはどうでしょう?その後、従業員になったとき、経営者がやることを理解できるようになるのではないでしょうか?それがわかった上でやる仕事は楽しく、やりがいがあり、成果が出やすくなるのではないのでしょうか?

   カンボジアでカレー屋の経営体験をする「サムライカレープロジェクト」に参加すると、このような経営者の体験をすることができます。そして、一度このような体験をすると仕事を違う目線で見ることができて楽しくなります。外国を見て、日本の良いところを発見できるように、腹を立てていた仕事に今度は面白さを発見できるのです。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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