その休暇申請は「命取り」 ビジネスパーソン人生が崩壊する時

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   夏休みシーズン突入――。旅行やレジャーの計画を立てているビジネスパーソンも多い事だろう。

   ましてや、経団連が2014年5月29日に発表した大手企業の夏のボーナス調査によると、従業員1人当たりのボーナスの平均は88万9046円。昨年に比べて7万1891円、8.8%も増えた。バブル期の1990年実績を抜き過去最高の伸び率だというから、温かい懐具合から、長期休暇を計画する人も多いかもしれない。

「10年目休暇」や「アニバーサリー休暇」があるが…

さあ、休暇だ!
さあ、休暇だ!

   加えて、福利厚生に手厚い大手企業を中心に、多種多様な休暇を用意する会社が増えた。

   通常の有給休暇のほか、社員の自己啓発を応援する「スキルアップ休暇」。入社10年目、20年目などキャリアの節目に静養や自己啓発を促す「10年目休暇」。あるいは、伴侶や家族の誕生日、結婚記念日などに休暇を取ることを認める「アニバーサリー休暇」などだ。

   こうした、制度を持つ会社にいると、公休の夏休みにこうした特別休暇をくっつけて長期休暇を取りたい、あるいは、費用の安いオフシーズンに海外旅行に行きたい、なんて目論む人も多いはずだ。

   だが、筆者がある大手企業の執行役員クラスにまで上り詰めた人に聞いたところ、「唐突で安易な休暇申請はビジネスパーソン人生の命取りになりかねない」と言う。

「12月の繁忙期に、『短期留学に行くからスキルアップ休暇を申請したい』とかシレッと言い出す若手がいますが、この忙しい時期に、一体、何を考えているのだと言いたい。
   またそういう奴に限って、どういう理由で休暇を取りたいのかを説明せず、会社のイントラを使ってWeb申請してきたりする。
   休暇は労働者の当然の権利とはいえ、あまりに堂々と権利を主張されると、上司のこちらとて人間。スジを通せよスジをと言いたくもなります」

   では、どのように休暇を申請すれば通りやすいのか? そして、休暇の申請でビジネスパーソン人生を台無しにしてしまった人とは?(佐藤留美)

佐藤 留美(さとう・るみ)
ライター。企画編集事務所「ブックシェルフ」(2005年設立)代表。1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、現職。著書に、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)、『なぜ、勉強しても出世できないのか?』(ソフトバンク新書)、『結婚難民』(小学館101新書)などがある。
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デイビッド・セイン 佐藤 留美(執筆協力)

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