現代のリーダーシップは、「上から統率」型ではなく…
「現代のリーダーシップって?」。これは、W杯とは関係なくQ&Aサイト「OKWave」に以前投稿された質問だ(2014年1月6日)。質問者は、昔はリーダーといえば「上から統率する」イメージだったが、今は情報社会でそれぞれの分野で最先端の人がおり、自分より情報をもっている人に指示を出さなければいけない。個人主義の時代で各人に自己主張があるなかでどうやってリーダーシップをとればいいのか、と問うている。「個人主義」うんぬん、という問題は、世界のトップリーグで戦っている個性あふれるメンバーが、自国の代表チームに戻って戦いを繰り広げるW杯での状況と共通したものがないだろうか。
ベストアンサーは「秀でた部分を感嘆させればいい」との回答で、質問者自身も「ありたい姿を指し示す必要がある」と書き込んでいる。
ドログバ選手はフランス国籍も持っているが、政情不安を抱える祖国コートジボワール代表としてプレーすることを選択し、2006年には内戦状態にあった祖国を史上初のW杯出場に導いている。内戦終結にも一役買ったとされ、サッカー選手としての技術的な優位性だけでない、国民からのリスペクトを得ているのだ。これは「上から統率する」スタイルとは異なり、「秀でた部分を感嘆させる」形のリーダーシップなのかもしれない。職場に1人、尊敬できる「ドログバさん」がいてくれると、プロジェクトが円滑に動きそうな気がする。あなたの職場に「ドログバさん」はいるだろうか。(RH)