「保守本が盛況」を嗤(わら)う 「なんちゃって保守」の本質は左翼だ

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弱者からすればたまったものではない


   むしろ、当コラムでも触れたことがあるように、彼らリベラルは貧乏人を量産しようとさえしてるんじゃないかと筆者は感じることもある。確かに貧乏人を増やすことはリベラル政党から見れば合理的なのかもしれないが、弱者からすればたまったものではない。「今の左翼はうさん臭くて信用できない」と感じるセンスは、筆者は人として正しいと思う。


   自由競争すれば社会は活性化するかもしれないが、自分は生き残れそうにない。でも、リベラルは反日活動や高齢者向けのバラマキにしか関心がなく、自分たちのことは眼中にない。自分たちは一体どうすればいいのか……


   そんな彼らに優しく微笑みかけてくれるのが、本屋で平積みになっている『保守本』である。


「努力しなくてもあなたは日本人というだけで世界に誇れる素晴らしい人間です。規制緩和なんてしなくても政府がいっぱいばらまけば豊かになれます。国の借金は国民の資産!」

   こうして、誰からも相手にされない可哀想な人たちから小銭を巻き上げているのが昨今の保守本の本質であり、「家内安全」のお札を売りつけてみんなで『ええじゃないか』を踊っているようなものだというのが筆者の見方だ。


   だからこそ、彼らは永遠にそこまでの存在に過ぎない。ネットや本屋の店先やワイドショーでワーワーやる分には許容されるが、政策として実行責任の伴う表舞台で「ええじゃないか♪」を踊るのは不可能だからだ。

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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