就活中の学生や転職希望者にとって、給与に加え、福利厚生の充実度は気になる材料の一つだろう。海の向こうのアメリカでも事情は同じようだ。
キャリアサイトを運営する米国のGlassdoorが、従業員からの満足度評価(対象は、2013年4月10日から1年間)を元にした2014年版給与&社員特典に優れている企業ランキング(Top Companies for Compensation & Benefits)をこのほど発表した。
米ランキングには、お馴染み大手企業がズラリ
トップ10入りしたのは、1位の「Google」を筆頭に、「Costco」「Facebook」「Adobe」など日本でもおなじみの企業が並ぶ。10位以下には、18位に「Microsoft」、20位に「Pfizer」25位に「eBay」などがランクインしていた。
総合評価でランクインしたこれらの企業は、名の知れた米国の大企業ばかり。中でも1位のグーグル、3位Facebookは、社内にジムやプールを併設し、オシャレなカフェスペースで社員に朝、昼、晩とオーガニック食材を使った健康的な食事を無料で提供したり、整体師や鍼治療師らを含む医療スタッフが常勤したりと、社員特典の素晴らしさが日本でも頻繁に紹介されている。
Facebookは、出産時に4000ドルの給付金と4か月の有給の育児休暇を与えるなど、子育て支援も手厚い。「社内の活気が素晴らしい」「独特の社風が好き」「社員特典がすごい。周りはデキル社員ばかりで毎日刺激を受ける」など社員からの大満足というコメントも目についた。
こういったワーク・ライフ・バランスを尊重した取組みにおいては、まだまだ米国企業に遅れをとっている日本企業だが、中にはユニークな社員特典を設けている企業もある。GMOインターネット(東京)は、エンジニア向けにスキルアップ補助金を年間10万円まで補助したり、10万円超の高級チェアなど数種類からイスを選ぶことができたりする制度を用意。サイボウズは、最長6年間の育児・介護休暇の導入などで知られる。
「5年以上働いた人に12連休のリフレッシュ休暇」も
また、神戸市内に6店舗の美容院を経営するチカラコーポレーションは、失恋休暇制度を採り入れたことで注目された。取得可能日数も、年代が上がるごとに増やしたり、「心の痛手度合」によって日数を加算したりする細やかな対応で、離職率が高いといわれる美容師の女心を鷲掴み……と思いきや、失恋休暇を取得したのは、男性ばかりだったとか(2014年初段階)。
同社のHPを見ると、他にも「昇給年4回」「各店舗で社員のためにご飯を炊いている」「5年以上働いた人に12連休のリフレッシュ休暇を付与」などの特典も掲載されていた。
ツイッターでは、「こういう会社で働いてみたいなぁ!」「いざという時に相談できる、寛容な会社って感じがして、安心して働けそうですねー」などの声が上がっていた。(NF)