プロレスラーを求人広告で募集する時代 「正直すぎる」文面に笑い・共感・夢…

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   プロレス団体が求人広告でレスラーを募集――。こんなユニークな取り組みをみせるのが、大日本プロレス(横浜市)だ。

   東京スポーツ紙(Web版東スポ求人)に出された求人内容を見ると、衣食住や給与、「業務内容」などがユーモアを交えて提示されていた。

「入社後は様々な業務を任されてしまいます」

鍋テクも教えるよ…!?
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   レスラーを目指す場合、スカウトされるなら別だが希望者は団体に問い合わせるケースが多いだろう。団体側もウェブサイトで「練習生募集」を出している。新日本プロレスは毎年11~12月に入門テストを実施し、応募条件を「18歳以上~23歳以下で、身長180cm以上の健康な男子」と説明。道場の様子を写真で紹介している。ただ、給与のような具体的な待遇については触れていない。全日本プロレスも、営業担当や事務といった「裏方」はサイト上で求人情報を出しているが、練習生となると新日と似通った募集内容だ。

   大日本プロレスは少々、趣が異なる。新人レスラー募集も、企業が社員を採用するのと同じようなスタイルなのだ。東スポの求人情報には、

「ちゃんこ鍋を先輩からのやさしい指導の下調理して食べることができます」
「衣料は主に団体のTシャツ」
「月給はすべて引かれたうえで3万円 デビューいたしますと8万円」

と、給与まで踏み込んで説明されていた。

   肝心のレスラーとしての条件は、「18歳以上心身ともに健康な男性」とある。面白いのは「以前はやるきだけあればなんとかなりましたが、現在は一定の体力と何らかの特徴が必要です」「学歴は不問ですが高校程度の学歴と一般常識があると採用に有利に働きます」と加えている点だ。

   新人として入門すれば、厳しい上下関係やハードな練習が課されるのは想像できる。その点を求人広告では「入社後は様々な業務を任されてしまいます」「先輩によっては強制的に鍋を作ることを指示される場合があります」「ほぼ休みなしで練習を行います」と、思わずクスっと笑ってしまいそうな文体で説明している。

月給3万円、デビュー後一定の試合経験で12万円

   東スポではこの求人広告をもとに記事を書いている。団体所属レスラーの岡林裕二選手は「みんな優しいし、仕事(練習)以外はアットホームな会社です」と宣伝。アブドーラ・小林選手は「19年前に俺が入門した時とは雲泥の差だよ。今は天国みたいな道場…」と明かしている。

   ツイッターでも話題を集めた。月給3万円、デビュー後一定の試合を経験したら12万円に「昇給」――。一般企業から見ると「超安月給」だろうが、それでも「正直さ」が好意的にとらえられており、「人を騙すつもりが全く無いのがすごい」「ぶっちゃけすぎてて笑うしかない」「奇をてらってるわけでもないのに面白い求人になってしまうという」といった感想が書き込まれていた。

   往年の名レスラー、故・ジャンボ鶴田さんは全日本プロレス入りする際に「就職」という言葉を使ったという。大日本プロレスの求人広告作戦も、職業としてのプロレスという点をアピールしたかったのだろうか。若手の有望株を獲得しようと、大きくこう書かれていた。

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