「言ってもらって良かったです。ありがとうございました」
すると一瞬にして顔つきが変わり、大人しくなってしまいました。
研修が終わってから、私のもとに数人が質問や相談に来ていました。
なんとA君もいるではないですか!
「言われたこと当たってます。僕は先輩に良く思われてません。このままではダメだということは分かっているのですが、どうしたらいいか分からないんです。僕はどうしたらいいんでしょうか?」
生意気だと言われていたA君が聞いてきたのです。
私は彼の様子を見ていて素直な一面があることに気づきました。
そこで彼にこう言ったのです。
「君の良いところは素直さなんだぞ。強がるな。知ったかぶりをするな。分からないことは分からないと言って教えてもらうといいよ。そうすると先輩は面倒見てくれるよ」
「分かりました。やってみます。言ってもらって良かったです。ありがとうございました」
と言って帰って行きました。
生意気そうな若手社員の中には、このように思っている人もいるわけです。
その後A君は今までの行動を改めて、頑張って働いているらしいです。
A君がなぜ1回しか会ったことがない男に相談してきたのか?
それは私が
「この人の言うことは聞いてみよう」と思われる存在になったこと
だと思います。人が他人の意見に耳を傾けるのは信頼した人、尊敬している人です。
若手社員から信頼・尊敬されるにはどうしたらいいかということは、次回お伝えしたいと思います。(野崎大輔)