74人中73人が脱落する就活「超難問」 「一気に絞り込む」ポイントとは

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「考える事」とビジネスパーソンに必要な資質

   ライフネット生命の「新卒」の定義はユニークだ。「学生、既卒者、留学生問わず、入社年の4月時点で30歳未満の方であれば、就業経験があっても応募資格があります」としている。既卒者の場合、他の企業は応募すら認めないケースも多い。他社の選考からこぼれた優秀な人材を確保しようという狙いだ。ただしこの場合、応募者が増えるのは容易に想像できる。そこで、重い課題にこたえてもらうことで一気に絞り込むのだと、出口会長は先述の日経ビジネスオンラインの記事で説明している。

   ファイナンシャルプランナーの中嶋よしふみ氏は、5月20日付のブログで「重い課題」について触れた。1年前の課題に実際に挑戦したという中嶋氏。2015年度の2問の課題では、「B」について、「あまりに難しいので、一度面倒になって考える事をやめてしまった」と告白した。ただ「この面倒臭さも課題の意図ではないかと思う。『考える事』が面倒臭い人は、ビジネスマンとして必要な資質を決定的に欠いているからだ」とみる。さらに、このような『難し過ぎる課題』は自ら学び考えながら仕事に取り組める人材だけに来て欲しいという意味では、かなり強力なフィルターと言えるだろう」と続けた。

   ブログでは、「B」の設問3点のうち最初のひとつについて考察し、最後に「仕事を疑似体験出来るという意味で、非常に良い問題」と高く評価した。

   ツイッターでも、超難問の課題に対しておおむね好評だ。「こういうトンチじゃない難しい課題というのはよいと思う」という意見もある。近年、米グーグルやマイクロソフトが採用試験に取り入れた「フェルミ推定」が話題を集めた。「マンホールのふたはなぜ丸いのか」「ビル・ゲイツの浴室を設計するとしたらどうするか」といった、少々突飛な質問に対して手持ちの材料でどんな回答をひねり出すかをみるのだ。ライフネット生命の「重い課題」は、こうしたフェルミ推定とも一線を画していると言えよう。

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