ブラジルの日焼け止め用品ブランド「Sol de Janeiro」が、国中のタトゥーアーティストを巻き込んでのキャンペーンを展開している。
アーティスト450人を集め、皮膚ガンの専門家が講師となり彼らにレクチャーを実施。その内容は、皮膚に見られる症状からガンの発症の兆候を発見するための診療方法で、アーティストが客の相手をしている間に皮膚ガンの疑いを早期発見できるようになるためのトレーニングが行われた。
「健康志向」のブランドイメージ高める狙い
ブラジルでは乳ガンと前立腺ガンを足した数よりも、皮膚ガンの患者の数の方が多いそうだ。しかし、皮膚ガンはお年寄りの病気だと思われており、ビーチが好きな若者たちにとってはあくまでも「他人事」。その危険性を軽視していることが懸念されている。
集められたタトゥーアーティストは1日に平均6人、全員分を合わせれば1週間で1万8900人の客の相手をするといわれており、皮膚ガンの疑いを早期発見するにはうってつけの存在になりうる。そのことに気付いたブランドが、今回のサポートを通じ、「顧客志向」「健康志向」といったブランドイメージを高めようと狙っているようだ。
キャンペーンサイトでは、トレーニングを受けたアーティストを検索できる機能もある。すでに何人かのアーティストは、客に検診を勧めたという。(岡徳之)