「それは、切れ者の外国人幹部が乗り込んでくることから始まる」
日本ローカル仕様から、完全なアメリカ企業へ180度転換――とは一体、どのような変化なのか?
佐久間氏も香山氏も、「それは、切れ者の外国人幹部が乗り込んでくることから始まる」と口を揃える。
「もちろんこれまでも、エクスパッドと呼ばれる外国人幹部はいました。でも、かつてのエクスパッドは、本社に居場所のない『流され者』みたいな外国人か、日本びいきで日本人の奥さんがいて、並の日本人より日本語がうまいデーブ・スペクターみたいな外国人と相場が決まっていた。
ところが、リーマンショック後、日本支社のグローバル化のために乗り込んできたエクスパッドは、今までの外国人とはまるで違う。要は、カルロス・ゴーンみたいなエース級の切れ者が上陸したのです」(香山氏)
そして、切れ者外国人は、手始めに何をしたのか?
これもまた、佐久間氏と香山氏の証言は共通する。
「まず始めたのが、日本支社の社員を9つのランクで分け、データベース化したこと。ナインブロックといわれるGEと同じ手法を導入し始めた」(佐久間氏)
佐久間氏と香山氏によると、日本ローカル化した外資がグローバル化する時、かならず行われるのが、このような「GEの真似事」だと言う。
一体、それはどのような手法なのか?(以下次号、佐藤留美)