ウィンドウズによるサポートが終了した基本ソフト(OS)Windows XPとInternet Explorer 6だが、家庭でも職場でも使い続けているユーザーは少なくないようだ。読者の皆さんはすでにアップデートはお済みだろうか――。
このような状況を見かねて、ウィンドウズ自らXPとIE6をこき下ろすような自虐的なゲームを公開している。ウィンドウズの起動音とともに始まる古臭いアドベンチャーゲーム風のゲームは、主人公が武器を使って近づいてくる敵を撃退するというストーリーだ。
火を噴くゴミ箱のアイコンなどを撃退
画面の中を左右の動きとジャンプで移動し、特殊能力を発揮する武器と使い分けながら火を噴くゴミ箱のアイコンやコンピューターウイルス風のキャラクターを撃退していく。しかし、続々と出現する敵たちに対応が追いつかず、最後にはやられてしまう。終盤に訪れる後手後手の窮地がなんとも皮肉である。
ゲームが終了すると、OSとIEをアップデートするためのウェブページに誘導される。またゲームのスコアは、ツイッターやフェイスブックに投稿することができる。こうしてウィンドウズはこのゲームの存在を広く知らしめようとしている。
ウィンドウズが公式に自社の製品は時代遅れと言い切るあたりにとても痛々しさを感じるが、同社としては早くユーザーにアップデートしてもらわないと、自らも風評被害などの二次災害を受ける立場であるから、これは顧客の視点に立った必要な施策といえるだろう。
自虐動画をYouTubeに投稿し、4800万再生
ウィンドウズのこうした自虐ネタはお家芸になりつつある。
同社が昨2013年公開したInternet Explorerに関する動画は、ハイパーヨーヨー、フロッピーディスク、たまごっちなど、IEが登場した90年代に流行したものが次々と現れ、「あの頃はみんなが夢中になったけど、今は忘れられてしまったもの」と割り切る。
この動画は4800万回以上再生され、2013年の企業YouTube動画で世界第3位にランクインした。
古臭いイメージを払拭して、ウィンドウズは生まれ変わることができるのか。そのために今は過去の負の遺産、膿を出し切ろうとしているのかもしれない。と、他人の心配をしている場合ではない。読者の皆さん、アップデートはお早めに。(岡徳之)