変化出来た企業だけが生き残る
米系グローバル企業はおよそこのような考えをとって世界中から人材を登用している。だからスピードも早い。
「日本には日本のやりかたがある」という指摘もある。もちろん、国内専業で、日本人むけに商売している企業なら、日本人でかためて、日本式をつらぬいたほうよい。今後もそれで構わないと思うし、日本のドメなやり方に特化したほうが、日本国内では成功する。
ただし、海外何十か国でオペレーションをするようなグローバル企業では、いずれこのような現地採用・グローバル登用体制に変わっていかざるを得ない。
こういう体制への変化は空想に思えるかもしれないが、むしろ、厳しい競争のなかで、そのように変化出来た企業だけが生き残るという逆説になるだろう。
むしろ問題点は、シンガポールや上海のトップ人材が日本企業を避けるようになってきていることである。
もしかしたら、すでにそうなっていて、日本の新人に英語を学ばせることから育成するしか人材採用の方法がなくなっているのかもしれないが。(大石哲之)