増加中「海外赴任嫌いの若者」に、意識改革を促す必要がない理由

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変化出来た企業だけが生き残る

   米系グローバル企業はおよそこのような考えをとって世界中から人材を登用している。だからスピードも早い。

   「日本には日本のやりかたがある」という指摘もある。もちろん、国内専業で、日本人むけに商売している企業なら、日本人でかためて、日本式をつらぬいたほうよい。今後もそれで構わないと思うし、日本のドメなやり方に特化したほうが、日本国内では成功する。

   ただし、海外何十か国でオペレーションをするようなグローバル企業では、いずれこのような現地採用・グローバル登用体制に変わっていかざるを得ない。

   こういう体制への変化は空想に思えるかもしれないが、むしろ、厳しい競争のなかで、そのように変化出来た企業だけが生き残るという逆説になるだろう。

   むしろ問題点は、シンガポールや上海のトップ人材が日本企業を避けるようになってきていることである。

   もしかしたら、すでにそうなっていて、日本の新人に英語を学ばせることから育成するしか人材採用の方法がなくなっているのかもしれないが。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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