3月29日(2014年)夜に世界的な環境イベント「EARTH HOUR」が開催された。WWF(世界自然保護基金)が主催するもので、20時30分に世界中で明かりを消して地球環境の保全に貢献しようとするのがその趣旨である。
このイベントに、世界的コンドームメーカー「Durex(デュレックス)」が「便乗」した。3月14日からYouTubeで公開された動画は、2週間も経たないうちに500万再生を突破し、世界中の視聴者を惹きつけている。
明かりを消す口実を提供?
この動画には、たくさんのカップルが登場するが、共通するのは男女のどちらかが、もしくはどちらもが、スマホなど端末をいじっていること。「構ってほしいときに構ってくれない」「一緒にいるのにお互い関係ないことをしている」。そんな現代らしいカップルの悩みが紹介されている。
そんなカップルたちがひょんなことがきっかけで、スマホをいじったり、テレビを見たりするのを止め、部屋の照明を消す。動画の中のカップルたちはようやく二人だけの時間を取り戻す。なぜDurexはこんな動画を作ったのか。
それは、3月29日の夜に「EARTH HOUR」のイベントにも参加して、二人だけの時間を楽しもうというメッセージを伝えるためだ。一見、コンドームブランドが悪ふざけで便乗したようにも思われるがそうではない。動画はいたって真面目なトーンで展開される。
たしかにスマホが暇つぶしのお供になったことで、カップルたちは明かりを消して、愛し合うことが少なくなっているのかもしれない。気づいてはいたけど言葉にしていなかった、もしくは相手に伝えられなかった。そんなカップルたちの気持ちを代弁した、素敵な動画だ。(岡徳之)