同期同士の「仁義なき戦い」勃発か!?
ある大手メーカーの社員は、自社の「グローバル・リーダー研修」についてこう語る。
「人材データベースの中から各事業部の選りすぐりの人材を選抜し、海外の有名MBAのプログラムをそっくり買って同じ内容の研修を英語で行っているそうです」
彼によると、10年以上前までは、見どころある社員を社費海外MBAに派遣していたが、そのリッパな修士号を取得した後、野心をむき出しに外資に転職してしまう社員が続出したため、最近は社内でエリート研修をするのが経営の意向らしい。
「もっとも、グローバル・リーダー研修に参加できるのは、せいぜい同期の3~4%といったところ。しかも、参加できるかどうかは30代前半で決まってしまう。
そのため、最近、この3~4%からはじき出された『準エリート』がふて腐れてしまいましてね。そこで、会社は慌てて、国内MBAと提携した日本語による『準エリート研修』みたいなの始めましたが、それすら受けさせて貰えない人が大半だし、その受講者も『どうせ、俺らは二番手』とイマイチ研修に熱心じゃないし。どうしたもんかなぁって感じなんです」
グローバル・リーダーの座を巡って、同期同士の「仁義なき戦い」が繰り広げられそうな気配なんだと言う。(以下次号、佐藤留美)