臨床心理士 尾崎健一の視点
本人や家族に対する影響も考えておく
本件は、まだ「告発」というより「怪文書」レベルでしょう。事実かどうかは不明ですが、人事が動き出すには曖昧な点が多すぎます。確かに、問題があれば正すべきですが、正義が人を傷つけることもあります。もし、詳細がはっきりすれば、家族は現状のままやっていけるかどうかという危機にさらされるかもしれません。処分となれば、これまで高かったA課長の成果を会社は失うことになるでしょう。正しいかどうかは、周りへの影響も含めて慎重に検討されるべきです。
まずは、A課長の部門で何らか業務に問題があるかを上司に確認し、人間関係の情報収集に感度を上げておくことくらいからスタートしてはいかがでしょう。もちろん、事実であったり業務に支障が出たりしていることがわかれば人事として動きましょう。