今後の企業の採用活動に大きな影響を与えることになるのだろうか。ソフトバンクが、新卒を通年選考する仕組みを2014年末にも導入するという。日経新聞(2月25日付朝刊)が報じた。
経団連の新卒採用に関する倫理憲章では、いわゆる「青田買い」防止のため、選考活動の開始時期を定めている。ソフトバンクは憲章に署名しておらず、「通年採用」は、憲章の「開始時期」に縛られずに選考活動を行うことを意味する。
「あとに続く企業も出てきそうですね」の声も
「青田買い」に対しては、加熱すれば学業の妨げになるといった批判も根強い。一方、ツイッターをみると、「そもそも何で採用期間を限定してたのか、わかんない」「新卒通年選考!あとに続く企業も出てきそうですね」など歓迎するツイートが多く見受けられた。
また、経済評論家にもソフトバンク支持を表明している人がいる。ダイヤモンド・オンライン「山崎元のマルチスコープ ソフトバンクの新卒通年選考を支持する」(2月26日配信)で山崎氏は、「もともと、企業が内定を出す時期を申し合わせるという談合に意味はない」とばっさり。今回のソフトバンクの方針は、早く就職を決めたい学生には便利だし、また内定確保が遅れた学生に再チャレンジの機会が与えられるという学生にとってのメリットが大きいと指摘する。
そもそも欧米などでは新卒採用を特別視しないし、新卒採用の時期を限定するなどの風潮もない。ネットでは「イイね。4月の一括採用など愚の骨頂だし、あの学生気分の入社式とかいう幼稚でかつ老害の晴れ舞台みたいな慣習もやめるべきだ」「なかなかやりますね。次のステップは新卒採用を止めて、ポジションが空いたら条件に合う人を新卒、既卒に関係なく採用することでしょう」など改革を望む意見も並んでいる。 (NF)