セクハラ関連の悩み相談はさまざまなケースがある。今回は、セクハラ発言・行為をしてくるのが、社会人1年目の社員で、「社長の親族」だという相談を取り上げる。女性質問者の年齢や入社年次は明かされていない。
問題の社員は、腰を突き出すしぐさをしたり、実際に質問者の腰を触ってきたりすることもあるそうだ。下ネタ質問をしてくることもあり、「無視すればいいのかもしれませんが、嫌なので無視できません」と困っている。周囲の女性は50代以上で、質問者と同年代の女性はいないという。Q&Aサイト「OKWave」(2014年3月10日)に寄せられた内容だ。
「強気」の対応を勧める回答
回答例としては、「嫌だとはっきり伝える」「上司や周囲の先輩女性社員に相談」「労働基準監督署への相談」などオーソドックスな内容が並んでいる。
もっとも今回の場合、相手が「社長の親族」という点が気になるのか、質問者が「ハッキリ言いにくい」という事情に理解を示す意見もある。事を荒立てて、働きにくくなるのも困るだろうとも指摘している。ただ、具体的な対応策としてはやはり、イヤだという意思表示から周囲・上司への相談、とステップを踏んだうえで、社長への直訴や「訴える」など「強気」に出ることを勧めている。
質問者の文章からは、「社長の親族」という点をどの程度気にしているのか、もしくは気にしていないのか、ははっきりしない。可能性としては、「上司への相談」に至る前段階で思いとどまらせる方法はないものか、と模索していることも考えられる。しかし、回答にもあるように、「やんわり言っても、調子にのるだけ」かもしれない。
参考までに、東京都の場合、都内各労基署の上部機関にあたる厚生労働省東京労働局がある。同局サイトをみると、21か所の「総合労働相談コーナー」の連絡先が載っており、「解雇、労働条件、募集・採用、いじめ・嫌がらせ、セクシュアルハラスメント等を含めた労働問題に関するあらゆる分野の相談を、専門の相談員が電話あるいは面談でお受けします」と説明している。労働局は各都道府県にあり、それぞれサイトも開設している。