狙われる「資格取りたてのヒヨコちゃん」 お粗末「開業指南」のエジキに

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なぜ、新人社労士は独立開業を目指すのか?

   そもそも、なぜ、新人社労士は独立開業を目指すのか?

   一般企業の人事部への中途採用を目指すのが一番正当かつ王道のような気もするが……。実はそれがかなり難しいのだそうだ。

「社労士の資格を取っても、就職や転職は簡単ではありません。資格を武器に一般企業の人事や労務に転職しようとすると、変に労働条件や労働法を知っちゃっているだけに"労働者の味方"だから、経営者や経営サイドの人間にとって『うざい人間』になりがち。本来"経営者の味方"であるはずの人事マンとして機能しないので、資格を持っているとかえってマイナス扱いする会社もたくさんあるほどです」(都内の社労士事務所所長)

   もっとも、「要領のいい人の中には、『私は経営者の味方です』ということを面接やエントリーシートで強調して入社を決める人もいる」(同)。

   狭き門でも、やり方次第ではくぐり方は必ずあるということか。

   どのみち、開業セミナー通い自体は「履歴書に書き込めるキャリア」になるわけではない。

   セミナー通いがくせになっている人は、それが直接的に自分のキャリアになるわけではないことを、もっと自覚した方がよいのではないか。(佐藤留美)

佐藤 留美(さとう・るみ)
ライター。企画編集事務所「ブックシェルフ」(2005年設立)代表。1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、現職。著書に、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)、『なぜ、勉強しても出世できないのか?』(ソフトバンク新書)、『結婚難民』(小学館101新書)などがある。
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