休日に「上司から頻繁な電話」でブチ切れ 「時間外手当を払って下さい!」

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臨床心理士 尾崎健一の視点
休日の社員への電話連絡を原則禁止する

   休日に仕事の電話があると、短い時間で済んでも、せっかくの休日気分が台無しですね。ここは会社の姿勢として、人の命に関わる問題などの緊急連絡以外は、「休日の社員への電話連絡を禁止する」という基本原則を決めてしまうのはいかがでしょうか。休日の社員はいないものとして、何かあった場合でも業務遂行できる体制を整えるべきです。携帯電話がない時代は、直接連絡を取ろうにも取れなかったわけですから、出来ないことはありません。

   本ケースの課長は、はじめは遠慮していたようですから悪いと思っていたのでしょうが、付き合いが長くなって甘えが出たのかも知れません。このままこうした傾向が強まり、対応時間がさらに長くなっても問題を感じない、ということになってしまう可能性もあります。本来であればAくんから課長に休日の電話についての意見を言えればよかったのですが、それを言えない関係になってしまっていることも問題です。

   自分が休んでいる間に何かあった場合、「早く知って早く対応したいから何かあったら電話して」とか「管理職だから連絡してもいい」という考え方の人もいるでしょう。しかし、労務管理上も休日に仕事をさせることに問題がありますので、会社で一律の基本原則を決めて全社員に浸透させるのが良いでしょう。

休日に「上司から頻繁な電話」、あなたならどう対応する?
喜んで対応する
仕方なく対応する
ブチ切れる
上司の上司に相談する
その他
尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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