臨床心理士 尾崎健一の視点
休日の社員への電話連絡を原則禁止する
休日に仕事の電話があると、短い時間で済んでも、せっかくの休日気分が台無しですね。ここは会社の姿勢として、人の命に関わる問題などの緊急連絡以外は、「休日の社員への電話連絡を禁止する」という基本原則を決めてしまうのはいかがでしょうか。休日の社員はいないものとして、何かあった場合でも業務遂行できる体制を整えるべきです。携帯電話がない時代は、直接連絡を取ろうにも取れなかったわけですから、出来ないことはありません。
本ケースの課長は、はじめは遠慮していたようですから悪いと思っていたのでしょうが、付き合いが長くなって甘えが出たのかも知れません。このままこうした傾向が強まり、対応時間がさらに長くなっても問題を感じない、ということになってしまう可能性もあります。本来であればAくんから課長に休日の電話についての意見を言えればよかったのですが、それを言えない関係になってしまっていることも問題です。
自分が休んでいる間に何かあった場合、「早く知って早く対応したいから何かあったら電話して」とか「管理職だから連絡してもいい」という考え方の人もいるでしょう。しかし、労務管理上も休日に仕事をさせることに問題がありますので、会社で一律の基本原則を決めて全社員に浸透させるのが良いでしょう。