東京五輪組織委員会会長である森元首相の発言が問題になっています。
彼は「勝てる可能性が低い種目に浅田真央選手を参加させたこと」に対して、戦略ミスではなかったかと指摘したかったようです。
しかし、私はこの会見の全文を読んで、やっぱり失言だったと感じました。組織委員会会長として、は勿論、「海外の人とも一緒に働く」という立場にある人としても、実に不適切です。
リスペクトが感じられない
オリンピックというのは、スポーツの祭典であり、あくまでも選手が主役であるものです。五輪組織委員会会長というのは、その選手が最高のパフォーマンスを上げるために尽力しなければいけない人です。
同時に、政治に関係なく、スポーツによって世界がひとつになるという目的もあり、あくまでも人類が平等であることを伝えなくてはならない立場でもあるはずです。
このような人が、正当な選考を経て選ばれた自国の選手を「オリンピックに出るだけの力量ではなかった」と言ってはいけません。
その他、パラリンピックに行くことについて「また20何時間以上もかけて行くのかな、と思うとほんとに暗いですね」と、「めんどくさい」ともとれるような発言をしたり、選手を「あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」とあの子呼ばわりしたりと、選手やオリンピック・パラリンピックにリスペクトが感じられません。