ゆとり世代、「おじさん世代の20代の頃」より優秀じゃん 「権限を与え、任せる」でこんなに育つ

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   5週間のカレー屋店長を終え、我が家のあるセブを経由して、東京にやってきました。

   数回にわたりお伝えしている、実践型研修プログラム「サムライカレープロジェクト」を行ってきたのですが、東京では人材会社からのインタビューを受ける仕事などをしています。

   あるインタビューでは、「企業の人事部の人に、若手社員を育てるためのコツをおしえてください」という質問がありました。なんで私に…という気もしますが、今なら自信を持って答えられます。

失敗してもいいから、何か出来ることを爆速でやろう!

自分たちで考えて、自分たちで路上でカレーパンを売る!爆速で!
自分たちで考えて、自分たちで路上でカレーパンを売る!爆速で!

   答えは、「権限を与え、任せること」です。

   サムライカレーは、若い研修生達に店舗の運営を全て任せてます。店長であり研修の講師である私の仕事は、「おっけー!」「すばらしい!」「承認!」と言うことだけです。カンボジアでカレー屋を運営しなくてはならないという状況下で、問題が起これば自分で解決しなきゃいけません。文句を言っても助けてくれる人は誰もいません。その反面、自分がやりたいと思ったことはどんどん実行出来ます。「いいね!」しか言わない店長はある程度の予算はつけてくれるので、その中で創意工夫をしながらお客様が喜んでもらうための施策を打つ事ができます。そして、出来ない理由は言わなくてもいい。失敗してもいいから、何か出来ることを爆速でやろう!と発破をかけられます。

   カンボジア人の顧客にカレーライスが受けないと分かれば、街の様子を見て、フランスパンに挟めばいいのではということで、サムライカレーパンを開発します。

   カレーの製造に時間がかかりすぎるという事態を改善するために、コンロをフル活用するために工程を工夫し、さらにカンボジア人を雇って「かき混ぜる」工程だけを外注します。ちなみに、野菜を切る工程やスパイスの分量を量る工程は、教育が難しいので自分たちがやっています。

   大学生の何の経験がない若者でも、自分で考えて、マーケティング、商品開発、工程管理、人材採用など、企業の様々な仕事を自分で考えてこなすわけです。

   非常にシンプルな仕組みで回っているカレー屋ですからできることかもしれません。間違いを犯すリスクもあります。しかし、こうやって、自分で考えて、行動させることによって、若者はどんどん成長していきます。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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