「初対面客から1時間で契約書に印を」 目的意識あれば、やってやれないことはない

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   煮え切らない彼氏の本音を聞き出したいとき、「私のことどう思っているの?」と曖昧な言い回しだとはぐらかされがち。そこで一刀両断、「年内に結婚しよう」と迫ると相手の本心がみえてきます。これは仕事でも同じ。

クロージングをかける

今日中に印を押してもらう
今日中に印を押してもらう

   営業的な言葉で言うならクロージングをかけること。これをしないと、仕事の障害=ボトルネックがみえてきません。こちらが「ぜひ、やりましょう」と言ってクロージングをかけると、お客様は

「いや、時期が悪い」とか、「予算がない」

など、できない理由をあれこれ言います。そうしたら、そのボトルネックを持ち帰り、次回の企画・提案書に反映させればいいのです。お客様に提案を持って行き、クロージングを一旦かけて、承諾を得る。もしくは、ボトルネックを持ち帰ること。そのように、訪問する前に目的意識を明確に持って、商談に臨むことが重要です。

   私はリクルートでの営業時代、1日のうちに、営業のプロセスをアプローチからクロージングまでグルッと一回りした経験があります。その日は月末で、私が所属していた部署の今月の売上目標がどうしても達成できそうにないから、「今日中にお客様に契約してもらってこい!」と上司に命令されました。目的意識は非常に明確です。今日中に契約書に印を押してもらうことです。もう必死になりました。

   そのお客様とは初対面でした。電話をしてアプローチをかけ、夕方の午後6時に訪問しました。その会社を出るのが午後7時とすると、リクルートは7時半に契約書を届けないと、締め切られてしまいます。何としても6時から7時の1時間の間に、お客様と仲良くなって信頼関係を作り、お客様の状況をヒアリングして、企画・提案をして、クロージングをかけて、契約書に印をもらわないといけません。それを私は1時間の間に全部回しました。目的意識を持てば、やってやれないことはないのです。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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