私は、引き続き、カンボジアでサムライカレーというカレー屋をつくっておりますが、時々、カンボジアでなんでカレー屋をやっているんだろう?というアイデンティティクライシスに陥ることもあります。
と、いうのも、開店して2週間ですが、店舗に来てくれるのはほとんどが日本人と欧米人で、カンボジア人はまだまだ少ないです。カンボジアにはカンボジア人によるカレーがあり、これは日本のカレーライスとは大きく違います。
ココナッツミルクがたっぷり入ったクリーミーなカレーで、ライスと一緒に食べる場合もあるのですが、多くのカンボジア人は「パンとか麺と一緒に食べることが多いね」と言っています。
ご近所さんと、カレーエクスチェンジ
また、店舗の立地が、裕福層が多いところではなく、多くの人がいつも屋台でご飯を食べているような所であるため、きちんとソファがあるようなサムライカレーの店には入りにくいようです。
このような状況下で、なんでカレー屋をやっているんだろう?わざわざ、彼らにカレーライスを食べてもらう必要があるのか?ということを考えてしまうわけです。
しかし、最近ご近所さんとも仲良くなり、カレーエクスチェンジなることをやってみました。お向かいのお母さんが作ったカンボジアカレーと我々のサムライカレーの交換会です。その中で、お向かいさんは美味しそうにサムライカレーを食べてくれます。「私たちのカレーとは違うけど、美味しいわ」
日本には日本そばもうどんもありますが、日本人はラーメンが大好きです。
うどんがあるのに、なんでラーメンが必要なんだ?と言って、中国からラーメンが入ってくることを阻止していたら、今の豊かなラーメン文化はありませんでした。私は、うどんも日本そばも好きですが、ラーメンも、スパゲティも、フォーも大好きです。選択肢の多さが食文化の豊かさだと思っており、食文化が豊かな場所で生活する事に幸せを感じています。