「路上演奏から武道館へ」の厳しい現実 それでも「次」へ走り続けるわけ

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   企業の業績を伸ばすキーワードは、未非識(売り方、仕組みの発想を変える)、継続積層収入(いわゆるチャリンチャリンの収益構造)、それに異(業種、性、世代、邦人、質など)をどう取り込むかだと言われる。

   中堅・中小企業は、大企業に比べて人、モノ、カネ、情報の経営資源に乏しい。その分、大企業以上に知恵を働かせて、オンリーワンを目指さなくてはいけない。経営者のロマンや哲学、経営理念を具現化し、よそにない社会貢献型の事業モデルを構築すれば、メディア掲載の道はおのずと切り開かれる。今回はそんな企業を2社紹介したい。

「かっこいい小学生になろう」と呼びかけ

   1社目は、体育指導のスタートラインで知られるWIN AGENT(東京都品川区)。日本体育大学OBを中心に2006年に設立した同社は、体育の苦手な子供たちをマンツーマン・少人数で指導し、「やった!」「できた!」という感動・笑顔を生み出している。少人数教室では鉄棒、跳び箱、縄跳び、体操を主体に月謝9500円(月4回)で展開、青空教室ではかけっこ、縄跳びなど、またマンツーマンレッスンでは水泳、ダンス、野球、サッカー、自転車にも対応している。

   子供たちの体操教室で、いま注目されているのが「お受験対策」。国立・私立の有名小学校がペーパー試験、面接に加え、「運動・行動観察」を受験項目に追加する中で、同社も2012年秋から定員6人までの少人数制、保護者の見学可能という特徴を打ち出してスタートした。同社がとくに重視しているのは、「かっこいい小学生になろう」と呼びかけて成功体験を積み重ね、精神と体力を養うこと。小学校合格がゴールではない指導理念が、保護者のハートをつかんでいる。同社の安藤典弘社長は2013年6月にTBS「今、この顔がスゴい!」に出演したほか、同じ6月発売のプレジデントFamily(2014完全保存版)にお受験対策体操教室が取り上げられた。

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
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