グローバルコミュニケーション力を高めよう! 攻略すべき「3つの壁」とは

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共感の壁を突破できればコミュニケーションはぐっと深まる

   逆に言うと、「共感の壁」を突破できれば他のコミュニケーション能力の不足を補うことができます。これはチャンスで、自分も相手も興味のあることの引き出しを持っていれば、英語が下手でもコミュニケーションが深まると言えます。

   例えば、宅配ピザのプロジェクトで調査に協力してもらったドミニカ出身のドライバーたちには野球の話をしました。「この前のWBC、君の国の代表すごかったなあ」「いや、日本も強かったよ。だって、前は日本が優勝だろ?」「今回はMLBのメンバーが出なかったからなあ」「イチローも黒田もいなかったからな」「ドミニカ代表はホセ・レイエスだよな」「おお!レイエス知ってんのか。この界隈じゃヒーローだぜ。ま、俺はヤンキースファンだけどな」「今年はヤンキース勝つといいな。2009年みたいに」「あの年は最高だったな」…こうやって盛り上がった後の仕事はうまく行く。

   国境を越えて共有できるネタ、相手の文化に興味があることを示すネタはあなたの周りにたくさんあるはずです。グローバルコミュニケーションに取り組む機会がある方は、「このネタ、外国人と共有するには英語でどう話すのかな?」と常日頃から準備して引き出しを増やして、「Big Empathy(大きな共感)」につながる「Small Talk(小ネタ)」をなるべくたくさん持っておくことをオススメします。次回はそんな「共感ネタ」を通じて英語コミュニケーション能力を向上する方法をお伝えします。(室健)

室 健(むろ・たけし)
1978年生まれ。東京大学工学部建築学科卒、同大学院修了。2003年博報堂入社。プランナーとして自動車、電機、ヘルスケア業界のPR、マーケティング、ブランディングの戦略立案を行う。現在は「日本企業のグローバル・マーケティングの変革」「日本のクリエイティビティの世界展開」をテーマに米ミシガン大学MBAプログラムに社費留学中(2014年5月卒業予定)。主な実績としてカンヌ国際クリエイティビティ・フェスティバルPR部門シルバー、日本広告業協会懸賞論文入選など。
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