教材も授業も「無料」アプリで
宮城県に住むナオさん(私立高校2年生)も、15個ほどの勉強アプリを駆使する「スマ勉派」だ。「英単語1800」で、発音を音声で聞きながら暗記をする。物理の公式や問題を動画解説で学べる「ロバスト物理」も起動頻度が高い。いずれも「無料アプリ」だ。通学時間も勉強に使えるようになった。
岡山県の岡山龍谷高等学校では、「Rアカデミア室」を2013年に新設した。iPadを常備し、オンライン予備校「受験サプリ」を授業の補習教材として利用できるようにしている。講義の中で重要な箇所は、学校の教師が解説を加えるなどし、新しい教育が展開されている。
確かに、ここ数年で高校生をターゲットにした勉強アプリは増えてきている。英単語や数学公式集といった「教材」や、「受験サプリ」「manavee(マナビー)」といった「オンライン授業」、さらには勉強を記録して可視化し、タイムラインで仲間と励まし合いながら勉強できるSNS「Studyplus(スタディプラス)」なども登場している。これらの多くは無料か、低価格だ。
前出の「受験サプリ」では、約25万人の利用者のうち7割がスマホからの利用だった(2013年)。利用時間のコアタイムは21時~24時の夜だが、通学時間や昼休みにも多く利用されているというデータも出ている。
「スマホ依存症ばかり問題視されますが、高校生はきちんとスマホを勉強にも活用しています。まさにスマホネイティブ世代の勉強法『スマ勉』が、2014年のトレンドになっていくのではないでしょうか」(小林浩所長)