「市議団も大いに非難されるべきだ」
「夜の行動が派手になった」「やたらと気前がよくなった」「電車で行けるのにすぐにタクシーに乗る」「しょっちゅうゴルフに行っている」など、社員の分不相応な行動には気をつけなければならない。特に、現金・預金にタッチする経理担当者、業者への発注権限を持つ者、出張・接待などの多い営業担当などにそのような兆候が見られたら警戒警報発令だ。
ところで、この事件では、口座管理を一人に任せきりにしてしまった市議団も大いに非難されるべきだ。Aの不正の手口は実に単純であり、送金明細をダブルチェックするという当たり前のことを徹底していれば、たちどころに摘発できたはずである。ずさんな管理の背後には「政務活動費は市民の税金であり、厳正に使用しなければならない」という認識の欠如があるのではないか。
民間企業では、役員ですらエコノミークラスで出張する時代。あらゆる経費は厳しいチェックを受ける。ずるずるの政務活動費など全廃し、議員には立替払いをさせて、領収書や支払内容を第三者機関が厳正にチェックしてはどうか。他の議員団の経理は大丈夫かと疑いたくなる。(甘粕潔)