臨床心理士 尾崎 健一の視点
入社経緯にかかわらず仕事の成果で評価を
縁故採用であっても仕事の成果を出している人もいれば、通常採用で成果が低い人もいます。基本は、入社経緯にかかわらず仕事の成果で評価することでしょう。
会社の利益にプラスになるという理由から、縁故のある候補者を採用時に有利に計らうということはあるかもしれません。しかし、入社後には公平に評価し、周囲からの不満が出にくくしましょう。
今回の事例では、「社長の会社で根性を叩き直して欲しいんだよ」と言われているわけですから、採用してほしいというより成長を促して欲しいという意味合いが強いようです。会社の育成方針通りに、「良いことは良い」「ダメなものはダメ」と基本を徹底的に教えることで、社会人としての正しいあり方を身につけてもらいましょう。
「採用時の配慮で会社が受けるメリット」と「入社後の人材育成は公平に行う」ことを同僚たちに理解してもらう努力が、会社としても必要になります。会社の方針がブレなければ、同僚たちも納得するはずです。