もっと気軽に「アジアへ引っ越し」 「外資系へ転職」よりしっくり来るかも!?

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   この記事の配信日は、2013年12月31日。年末です。今年も一年、いろいろありました。

   私の中で、一番大きなイベントは、8月に居住地を東京からフィリピンのセブに引っ越したこと。今回は、セブに引っ越してからの約4か月で感じた事をお伝えします。

   以前の記事(9月3日配信)で、セブでは家賃月6万円のホテルのスイートルームに住んでいて超快適ということをご紹介しました。

日本米を始め、生活に必要なものがあらかたそろう

「海外」ってそんな特別なもんじゃない!
「海外」ってそんな特別なもんじゃない!

   あれから、円安が進んでいるのですが、ホテルのフロントに「家賃3か月分前払いするから、割り引きして」と頼んだら、簡単に5%割引してくれたので、今も家賃は月6万円程度です。

   ホテルなので毎日掃除やシーツの取替、ゴミ捨てなどはしてくれます。また、フィリピンでは洗濯屋が1キロ200円程度で洗濯をしてたたんで返してくれるので、洗濯も全て外注です。

   東京にいるときと比べて生活コストは大幅に下がり、家事にかかる時間もほとんどなくなりました。

   家の近所には大きなショッピングモールがあり、日本米を始め、生活に必要なものがあらかたそろいます。最近、ダイソーやペッパーランチ、日本人経営のとんかつ屋などもでき、便利さがましています。近日中に無印良品も入るらしいので楽しみです。

   また、私の場合は仕事がシンガポールやカンボジア、タイ、そして日本であるのですが、日本まで約4時間、東南アジア各国まで約4時間というロケーションにあるセブは、各国を行き来するのにも便利です。欲を言えば、もう少しセブから各国への直行便が増えてくれるとありがたいのですが。

   このように、私はセブに引っ越してきて、非常に便利に生活できています。電動歯ブラシが壊れたときに日本に帰るまで修理に出せないとか、新鮮な野菜サラダを食べる機会が限られているとか、いくつかマイナス点もありますが、それを補ってあまりあるメリットを享受しています。

2014年も、国境越えて活動する人を応援

   この連載は「アジア海外就職という選択肢」というタイトルで、海外で働く事、住むことで体感する面白いことや、大変なことをレポートしています。「海外就職のススメ」とか「海外に住まずに死ねるか」といったタイトルにしなかったのは、海外で働いたり住んだりすることが、全ての人にとって良いこととは限らないからです。

   日本食を毎日食べないと不快になる人や、東京以上の排気ガス濃度の空気を吸うと病気になる人や、水道から出る水を飲まないと死にたくなる人などには、海外生活は向いていません。でも、私のように、海外に出ることでより快適な生活を営める人もいるのです。

   今、連載の性質上「海外」という言葉を使いましたが、別に海外である必要もありません。東京でしっくりこなかったら、別の地方都市や田舎の町に移ってもいいと思います。海外も、別の街も、ひとつの選択肢に過ぎません。

   海外で働いたり住んだりするのにはビザや仕事探しなど、いくつかの準備が必要です。しかし、日本国内で引っ越しするにも、その土地のコミュニティに溶け込む準備や仕事探しは必要になります。

   「海外」という言葉に過剰反応してしまう人が多いのですが、「国内」でも「海外」でも、私にとってはただの引っ越しや転職に過ぎません。東京からバンコクに引っ越す方が、東京から北海道の寒村に引っ越すより生活の質の差は少ないでしょうし、日本の大企業から、日本国内の外資系企業に転職するより、アジアの日系大企業に転職する方が文化の違いは小さい場合が多いです。

   「海外」ってそんな特別なもんじゃないんです。

   この感覚は、一度海外に出て働いたり、住んだりしないと分からないと思います。2014年は引き続き、国境を越えて活動する人を応援していきます。特に、気軽に国境を越えて何かを体験することができる場を作っていくことに力を入れていきたいと思っています。

   一人でも多くの人が、自分が活躍できる場所を選べるように、様々な情報を発信していきますので、今後ともよろしくお願いします。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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