グーグルはこのほど、2013年に企業が制作したYouTube動画の再生回数ランキングを発表した。
1位に輝いたのは、ミネラルウォーターのエビアンが制作した「baby&me」。再生回数は6624万9340回だった(12月2日、ランキング発表時点)。鏡に映った自分が赤ん坊の頃の姿をしており、自分の動きに合わせて踊り出すという内容。赤ん坊の機敏な動きと大人の表情を真似る愛くるしさは笑いを誘う。エビアンのピュアでナチュラルな成分の水を飲んで「Live young」=若々しく生きよう、というメッセージをユーモラスに伝えている。
話題の「自虐」動画もランクイン
2位には、シャンプーなどケア製品のダブが制作した「Dove Real Beauty Sketches」が入った。目撃証言から犯人の似顔絵を描く専門家が、女性らの似顔絵をそれぞれ2種類描く。一つは彼女ら自身の説明をもとに、もう一つは他人による描写から再現する。2つの絵を見比べた女性らは、後者の方が美しいことに気づく。「You are more beautiful than you think.」=あなたは自分が思っているよりも美しい、ダブの女性の美を支援する思いを表している、というわけだ。
3位は、マイクロソフトのインターネットブラウザIEが制作した「Child of the 90s」。この動画は、一部のネットユーザーの嫌われ者とも揶揄されるIE(インターネットエクスプローラー)の自虐動画として話題になった。
映像にはIEが登場した90年代に流行したものが次々と登場する。ハイパーヨーヨー、フロッピーディスク、たまごっち、カセットプレーヤー、水鉄砲、チェーン付きの財布など、あの時代に幼少期を過ごした大人たちを懐かしくさせる。そして、IE自身もあの頃はみんなが夢中になったけど、今は忘れられてしまったものと割り切り、「Reconnect with the NEW internet explorer」=新しいIEともう一度つながろうと締めくくる。なんだかIEが可哀想になってくるほどの自虐ぶりだ。
同ランキングは、別に「日本版」も発表されている。
今年もたくさんの動画が私たちを楽しませ、企業が伝えるメッセージへの共感を生んできた。2014年はどんな新作が登場するのだろうか。(岡徳之)