広島県では高校生が「事業プラン」を計画、実施
日本経済新聞電子版は12月3日、「卒業後では遅い?高まる大学・高校生の起業熱」と題した記事を配信した。ベンチャー企業が投資を募るイベントの様子が書かれており、数こそ少ないものの高校生も参加していたという。そのひとり、現在高校1年生の三上洋一郎さんは中学3年生のときにウェブサービスやアプリ開発の会社を設立した。投資会社からの出資を受け、現在は通学の傍ら放課後には「社長業」にいそしむ毎日だという。
若いうちから企業経営に目を向けてもらおうと、自治体も支援に乗り出した。大阪府は11月7日、「高校生を対象とした起業家派遣事業」を実施した。府内の高校にベンチャー企業の経営者が訪問、社長としての体験談を披露したり高校生からの質問に答えたりして交流した。広く「起業とは何か」の理解を深めてもらおうとの試みだ。
広島県では、高校生の「起業家精神」育成事業を行う。2012年度は6回の「ビジネスプラン作成セミナー」を開催して高校16校が参加した。この期間、県内の企業や商店街の協力を得ながら高校生が起業に関する基本的なスキルを学び、具体的なビジネスプランを練った。13年2月2日には各校が完成版のプランを発表し、起業家らの審査に通った11校が「高校生起業活動実践校」に決定、13年度から支援を受けながら計画を実行している。高校生は自分たちの力で事業経験を積むことができ、県としては地域活性化にもつなげたいとの期待があるようだ。