正反対の教育システム、どっちがいいの?
私の日米での経験を比較して、教育システムの違いを、日本は「テスト競争型」、アメリカは「クラス共創型」と分類してみましたが、どちらも一長一短あります。
では、日本の教育システムにアメリカのいいところを導入するとしたら?
「数字」に関する科目はテスト至上主義の日本が勝っているので変える必要がありません。会計・財務といった前提知識がなくても、数字に強いというだけでアメリカ人よりエクセルも宿題もテストもできます。
一方、経営戦略や組織論といった「正解のない授業」で顕著なように、自分のアイデアを述べ、他人と意見を戦わせ、それらを組み合わせてチームとしてよりよい結論にたどり着くという、これからのグローバルビジネスをサバイバルするための必須スキルを磨く機会が豊富にあるのがアメリカの教育の優れたところ、見習うべきところではないかと感じます。
受験へのTOEFL導入、英語での授業展開、留学生の増加など日本の大学教育も変革を試みているようですが、形式にとどまらず授業の「質」に関する議論が深まっていくことを期待しています。(室健)