ビジネストークにも「ドレスコード」がある 「OBゾーン」を見極めよう

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「フォーマルな人」と「フランクな人」

   人間関係でも、ドレスコードと同じような大まかな決まりを作っておくとよいでしょう。たとえば、目上の人に対しては、「敬語を使う」というコードを設定する。社内の上司に対しては、「役職やさん付けで呼ぶ」というコードを設定する。そして一度設定したら、それは絶対に守るのです。守った上で親しげに振る舞い、距離を近づけていくことが大切です。

   売り込む相手に対しても同じようにします。接し方について大きな一線を決めて、それを越えるOBゾーンには踏み込まない。どんなに親しくても、酒の席であっても、崩さない。適度に礼儀正しく振る舞い、決して「それって面白いじゃん」「かなりやばくね?」「○○チャン」などとは言わない。OBゾーンに入らない範囲の中で親しげに接するわけです。

   これがうまくできるようになれば、売り込みの成功率も高くなります。

   また、フランクな人にもOBゾーンはあります。問題は、OBゾーンの見極めです。私がこれまで多種多様な社会人を見てきて思うのは、人間は大きく二パターンに分かれるということ。「フォーマルな人」と「フランクな人」です。

   一般的に、フォーマルな人は形式を大事にするので、礼儀に厳しく、敬語の使い方にもうるさいことが多い。当然、OBゾーンは狭くなります。

   一方、フランクな人はOBゾーンが広くなりますが、それでもまったくないわけではありません。フランクな人の中にもOBゾーンはあります。

   気さくな感じの上司から「何でも率直に意見を言ってくれ」と言われ、「この人なら突っ込んでも大丈夫だろう」と思って、つい遠慮なく「部長がやってるあんなプロジェクト、ダメなんじゃないすか」と批判したらカンカンに怒られた、といったことはよくあります。誰にでもOBゾーンがあると思っておけば、まず間違いありません。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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