知らない仕事を「やりたい」と思うのは難しい
キャリア教育の活用や、インターンシップで実際に仕事を体験してみることは大切だ。就活が始まった時の自信にもなる。志望企業や志望動機が明確になるという利点もある。
岡崎氏は、「学生のみなさんには『具体的な志望企業にアプローチする行為』である就職活動を始める以前から、世の中にはどんなビジネスがあるのか、それらはどんな人たちのかかわりや働きによって成り立っているのか、に関心を持ち、一定の知識を得た上で就職活動スタートを迎えてほしい」と話す。
自分の価値観やキャリア感がしっかりしていないと、いざ就活に臨んでも「本当にやりたいことが見つからない」ということになってしまう。岡崎氏は、そうした悩みを口にする就活生を多く見てきたという。確かに「知らない仕事」を「やりたい」とアピールするのは非常に難しい。
「インターンシップは夏が主流。大学生活にようやく慣れたタイミングの1年生の夏よりも、大学生活のペースがつかめた2年生の方が、チャレンジしやすいのではないでしょうか。また最近は交換留学などの制度を充実させている大学も多く、そうしたある一定の時間を要する大学生ならではの挑戦にも、2年生というタイミングは相性がよいと思います」
「何を仕事にしたいか」を就活期間内で考え、色々な企業や仕事を知るには限界がある。就活を目的として社会を知ろうとするのではなく、一定の期間を要する「大学生ならではの挑戦」を通じて、働く価値観を養うことが重要だといえそうだ。