「絶望の淵に叩き落とされた」就活生も 「企業が成績重視へ」でこれから起きるコト

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   これからの就活は、人間性やサークル・ボランティアといった活動の実績に加えて、「学生の本分」である学業成績も重視されることになりそうだ。

   一部の大手企業社が2015年春卒業予定の就活生を対象に、成績を選考材料のひとつにするのだという。

成績軽視の「負のスパイラル」解消を

どうしよう・・・
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   2013年12月8日付の日本経済新聞朝刊によると、三菱商事や富士通などはエントリーシートに加えて成績書も提出させるという。大学ごとに異なる成績は客観評価が難しいこともあり、積極的には活用されていなかった。

   今回、成績を入力する専用のウェブサイトが立ち上げられる。運営元となるNPO法人「DSS」(東京・千代田)は、学生の個人成績を保管して企業に無料で転送するサービスを提供する一方、企業向けに大学によって違う成績表記の標準化、データー化を手掛けている。

   DSSではサイトで、企業が成績を重視するようになった理由を説明している。これまで企業側は「大学成績は信頼しづらい」として参考にしなかった。これでは学生にとってはメリットがなく、まじめに勉強しなくなる。すると教員は授業への意欲が低下し、自分の研究に力を入れる半面、授業や評価がおざなりになってしまう。学生はますます「楽」な授業だけをとるようになり、結果的に企業は「やっぱり成績はあてにならない」となる。この負のスパイラルにより、成績が選考の材料にされなかったというわけだ。

   DSSの辻太一朗代表は12月10日付の「東洋経済オンライン」の記事で、このスパイラル解消には企業が成績を活用する必要があると述べた。これで学生がメリットを感じ、学業に力を入れるようになる。今回この考えに賛同した15社は、いわば「社会的な意義」に基づいた協力だと評価した。

   また辻氏は、学生に向けて「『成績表の提出=成績の悪い人に不利』と短絡的にとらえないでほしい」と訴える。今回の措置で企業は、採用にあたって成績だけで評価するのではない、「学業に対する考え方や取り組み方、そこで何を感じたのかを選考の参考にすることが、学生のためでもあり、ひいては社会の発展につながると考えている」と強調している。

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