中間レベルの英語はひとつのスキル
なにも英語が必要なすべてのひとが、欧米ネイティブに囲まれて、ネイティブの早口英語についていかないと仕事にならないわけではありません。
かと言って、キーボードが打てないとか、ハンドルを握ったことがないレベルだと、それはそれで、困るというのが実情でしょう。
なぜこのような当たり前のことが、英語に関してだと、極端な話になってしまうのでしょうか。
確かに以前は、英語というのは、英語ネイティブの国でネイティブに囲まれて仕事をするためのものでした。だから、中途半端な英語力を身につけても役に立たないといわれました。
ただ、そういうグローバルの頂点をめざすのはほんの一部です。
一方で、多くの日本のビジネスマンにとっての新しい課題は、シンガポールや香港に拠点をつくったり、アジアの企業と交渉したり、老後フィリピンやマレーシアに居住したり。そういう需要がとても高まっているのだと思います。
そういう場面では、完璧なネイティブレベルの英語は不要。かといって、片言レベルでも困ります。
多くのひとにとって、日常会話以上かつ、英語ネイティブ未満の、いわゆる中間レベルの英語を身につける必要性が上がってきました。
そして、英語かスキルか?という最初の議論に戻りますと、結論は、
「中間レベルの英語はひとつのスキル。他のスキル同様に身につけないとスキルがないと捉えられてしまうのでは?」ということ。
語学ととらえるからややこしくなるのであって、結局英語もツールであり、スキル派の人が重視するスキルの一部になってきているのです。(大石哲之)