両極端なスキル重視派と英語重視派
ネットで交わされる一般的な議論をみると、スキル重視派、英語重視派、どちらも極端です。
スキル重視派は、際立ったスキルがあれば英語なんていらないといいます。しかし、これが成り立ったのは、英語ができなくても昇進できた昭和時代の役員ぐらいなものでしょう。
現在では、際立ったスキルを蓄積したり、通訳がつけられるようなポジションに昇進したりするまでの過程で、すでに英語が必要になってきているというのが実情です。
プロスポーツ選手でも実は同じです。プロ野球リーグで大活躍した投手は、メジャーリーグに移籍すれば専属通訳をつけてくれると思いますが、大学を卒業して単身メジャーリーグに挑んで渡米するようなひとは、勝ち星を上げる前に英語をしゃべる必要があります。
片や、英語重視派の意見も極端です。英語は、ネイティブレベルでないとだめだ、ネイティブ以外の英語はビジネスでは通用しない、といった意見になります。欧米人と対等に張り合うくらいの英語力がなくては、まったく意味がないといったような感じです。
いったい、どっちなのでしょうか?
結局のところ、サウスピーク塾長の柴田@HAL_J氏の 、当たり前の意見が、留学生のみなさんの気持ちを的確に代弁しているように思いました。
「英語なんて、大した技能ではない。パソコンや自動車の運転と一緒。だれでもできる技能になりつつある。だからこそすでに日本社会でも英語が出来ることがプラス評価になるのではなく、英語が出来ないことがマイナス評価になってきている。英語なんてその程度の技能に過ぎない」
つまり、パソコンや自動車運転の例でいうと、こういうことです。
スキル重視派は、パソコンや自動車運転ができなくても、有能なら秘書がメールを打ってくれるし、運転手もいる、といっているわけです。
一方で、英語重視派は、スーパープログラマレベルで鈴鹿サーキットで300kmで自動車を走らせる事ができなければ、そもそもスキルを磨いても仕方ないといっているようなものです。