就活「負のスパイラル」を寄せ付けない法 リクルート岡崎氏「『気づかない窓』で自己分析を」

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   いよいよ、2013年12月1日から就職活動が本格的に始まった。「就活12月解禁」となって今年で3年目になるが、活動期間が短くなったことによる不安は、企業側、学生側ともに依然として大きいようだ。

「学生は、いざ企業と接してみて初めて、これまでの自己分析の問題が浮き彫りになることが多い。そうすると自己分析の再整理の時間が必要になるのですが、期間が短くなっているだけに、不安が拡大している面はあるでしょう」

自己分析で「ドツボ」にはまる学生も!?

「ジョハリの窓」で自分を分析すると・・・
「ジョハリの窓」で自分を分析すると・・・

   リクナビ編集長の岡崎仁美氏は、こう指摘する。リクルートの『就職みらい研究所』が発表した「就職白書2013」によると、2013年卒の大学4年生・大学院2年生で、自己分析を「十分」にできたと答えた人は8.9%しかいない。「どちらかというと十分」(29.3%)を合わせても4割に満たないことになる。

   こうした傾向は、企業側の回答からもうかがえる。応募学生が「十分に自己分析ができている」と評価する企業担当者は、わずか3.6%。「どちらかと言うと十分」も34.6%で、これらを合わせてもやはり4割程度にとどまっている。

   「自分がなにに向いているのか?」「どのような仕事をしたいのか?」と十分に自己分析をすると、面接などの選考に自信をもって臨みやすくなるはずだ。

   ただし、自己分析に正解はないから、「万全を期した」と思った面接などで落ちてしまうと、「本当にこのままの自己分析でいいのか」と不安に陥る就活生も少なくないだろう。

   だからといって、選考スケジュールは待ってくれない。そんな状態のまま「一刻も早く分析の修正を」と無闇に焦ると、「ドツボ」にはまってしまうこともありそうだ。

   岡崎氏は、このような就活生には、一定の傾向があると指摘する。自己認知のフレームとして知られる「ジョハリの窓」の4分類でいうと、「隠された窓(hidden self)」に着目しやすい人が、「ドツボ」にはまる傾向にあるという。

自分は意識していないが、他人から認められている点を知る

面接には自信を持って臨みたい。そのためには・・・
面接には自信を持って臨みたい。そのためには・・・

   多くの人は、自分も他人も知っている自分である「開かれた窓(open self)」から自己分析を始める。だが、それだけでは就活がうまくいかなくなることも多い。すると、自分は知っているが他人は知らない「隠された窓(hidden self)」に着目しがちになる。

「ただ、この窓は自分自身が弱点・欠点だと思っている部分が多く含まれているので、分析を進めると、自分の悪い面ばかり目立ってしまう。結果、『私なんか就職できない』とマイナス思考に陥ってしまいがちになるのです」

   どんな人でも弱点や欠点はある。ましてや、未成熟な就活生であればなおさらだ。しかし、「自分はダメ人間だ」と思ってしまうと、選考に挑む自信もなくなってしまう。不採用が続けば、ますます自信がなくなる「負のスパイラル」に陥ってしまう。

   では、どうすればいいのか。岡崎氏は、自分は知らないが他人は知っている「気づかない窓(blind self)」に着目することを勧める。

「自分では大したことがないと思っていても、他人から認められている点を知るということです。自分では気づいていなかった新たな一面が見え、前向きな形で就活の軌道修正ができると思います」

   自分だけで考えていると、どうしても煮詰まってしまうことがある。そういうときは、他人のチカラを借りて「他己分析」をしてみることだ。周囲の人は、自分のことを意外とよく見ている。

   就活はほとんどの人が初体験だから、大変なことも多い。そんなときに友人と褒め合ったり、就活のぶっちゃけ話をしてアドバイスをしてもらったりすると、いままでに気付かなかった解決方法が見つかることもあるだろう。

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