警察官がダークサイドへ堕ちるとき 「誠実さ」はこうして吹き飛んでいく

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「こうしたい」+「見つからない」が倫理観を骨抜きに

   不正をしても見つからないと思うと、「こうしたい自分」はさらに勢いづく。巡査部長はきっと、「警察官が放置自転車を撤去しても周囲に怪しまれることはない」「部下もだまって従うだろう」と高をくくっていたのではないだろうか。

   不正を思いとどまる最後の砦が倫理観だが、このような状況では麻痺してしまい、「どうせ捨てられた自転車だ。犯罪摘発に活用して何が悪い」などと正当化が幅を利かせるようになる。かくして、不正のトライアングルが完成し、人はダークサイドへと足を踏み入れてしまう。

甘粕潔(あまかす・きよし)
1965年生まれ。公認不正検査士(CFE)。地方銀行、リスク管理支援会社勤務を経て現職。企業倫理・不祥事防止に関する研修講師、コンプライアンス態勢強化支援等に従事。企業の社外監査役、コンプライアンス委員、大学院講師等も歴任。『よくわかる金融機関の不祥事件対策』(共著)、『企業不正対策ハンドブック-防止と発見』(共訳)ほか。
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甘粕 潔 杉山 知 土屋 隆司 宇佐美 豊 日本公認不正検査士協会

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