忘年会の予定やら、仕事の年末進行の話が出始め、いよいよ一年が終わりに近づいていることを実感している。ということは、そろそろ年賀状の準備を始めないといけないのだが、まだ本腰でかかる気にはなれない。
年賀状は一年の始まりを知らせてくれる気持ちのいいものだが、誰宛に書くべきか考えたり、年賀状を買いに行ったり、手書きで一つひとつ住所を書くというのは、正直(申し訳ない気もするが)、とても面倒なものだ。
スマホ片手で、デザイン?投かんまで
パソコン向けの専用ソフトなど効率的に年賀状を作れるサービスもあるが、最近ではスマートフォンを操作するだけで簡単に作れるものもある。中には、相手の住所を知らなくても送ることができるという優れモノも。
日本郵便が提供する無料のiPhone / Androidアプリ「はがきデザインキット」では、すでにはがきのデザインテンプレート集が用意されている。好きなものを選び、写真を挿入したり、テキストを追加したりして編集することができる。イチから自分でデザインすることも可能だ。
作成したはがきは、自宅のプリンタで印刷したり、オンラインで印刷から投かんまで注文したりすることができる。相手の住所が分からなくても、iPhone版なら電話番号かメールアドレス宛、Android版ならmixi IDもしくはTwitter ID宛に送ることができる。印刷だけして、自宅で受け取ることもできる。
決裁はクレジットカードかコンビニ、通信キャリアからの請求かYahoo!ウォレットで行う。
年賀状送る予定「ある」が54.8%
佐賀県にある印刷会社、音成印刷もスマートフォンと掛け合わせた年賀状のサービスを提供している。年賀はがきに印刷されたQRコードをスマートフォンやタブレット端末で読み取ると、その画面上で送り主からの写真や動画を視聴できるという。
このほか、写真を撮るだけで子育ての記録ができるスマートフォンアプリ「KiDDY」も、投稿した写真の中から選び、デザインテンプレートを選ぶだけで年賀状を作成、投かんできるサービスを始めている。
リサーチ会社リビジェンが行った調査(11月19日発表)によると、今年年賀状を送る予定が「ある」という回答は54.8%だった。昨年年賀状を「送った」が54.6%だったことを考えると、年賀状に対する需要は意外にも踏みとどまっている。
一定の需要がある紙の年賀状を、最新のテクノロジーを掛け合わせることで、より簡単に、もしくは楽しくするのがこの年末のトレンドのようだ。これなら、途中で心折れることもなくなる、か?(岡徳之)