「略奪をされた人がいる」
「非常事態に略奪を働くような野蛮人にする援助はない」などという方もいるかもしれません。しかし、我々は、略奪をする人がいるからこそ、援助をしなくてはならないのです。略奪をする人がいるということは同時に「略奪をされた人がいる」ことを意味するからです。
自然の猛威に住むところを奪われた上に、周りの同じ国の仲間だと思っていた人たちに、わずかに残ったモノを奪われる絶望は、想像を絶します。彼らを救うのは、見ず知らずの誰かの支援しかないのです。
テレビで報道されているとおりの絶望的な状況は、レイテ島やセブ島の北部で、今もなお実在し続けています。繰り返しますが、彼らを短期的に救うのは支援物資であり、長期的に救うのはセブシティやマニラなどでの長期的な雇用です。そして、「自粛」という名の風評は彼らを長期的にジリジリと苦しめることになります。
少なくとも、セブシティやマニラなど、多くのフィリピンの街は台風の影響はほぼありません。渡航の予定がある人は、是非、フィリピンを訪れて、フィリピンの旅や留学を楽しんでもらえたらと思います。(森山たつを)