マニラやセブシティへの渡航、「自粛」しないで! 台風被害の支援のために

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「略奪をされた人がいる」

   「非常事態に略奪を働くような野蛮人にする援助はない」などという方もいるかもしれません。しかし、我々は、略奪をする人がいるからこそ、援助をしなくてはならないのです。略奪をする人がいるということは同時に「略奪をされた人がいる」ことを意味するからです。

   自然の猛威に住むところを奪われた上に、周りの同じ国の仲間だと思っていた人たちに、わずかに残ったモノを奪われる絶望は、想像を絶します。彼らを救うのは、見ず知らずの誰かの支援しかないのです。

   テレビで報道されているとおりの絶望的な状況は、レイテ島やセブ島の北部で、今もなお実在し続けています。繰り返しますが、彼らを短期的に救うのは支援物資であり、長期的に救うのはセブシティやマニラなどでの長期的な雇用です。そして、「自粛」という名の風評は彼らを長期的にジリジリと苦しめることになります。

   少なくとも、セブシティやマニラなど、多くのフィリピンの街は台風の影響はほぼありません。渡航の予定がある人は、是非、フィリピンを訪れて、フィリピンの旅や留学を楽しんでもらえたらと思います。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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