2012年に定年を迎えた大卒サラリーマンの退職金(一時金と企業年金)は、平均1941万円で、5年前より約340万円(15%)減ったことがわかった。厚生労働省が2013年11月21日に発表した。退職金の「原資」の運用難に苦しむ企業が、支給基準を見直す動きがあったことなどが影響した。
減り幅の約340万円は、前回(2007年)集計(02年集計との比較)の約2倍にあたる。退職金を、退職時の賃金に換算すると平均37.6か月分となり、5年前より5.1か月分減った。また、もともと退職金が少ない中小企業のほうが、大手企業より減り幅が大きい傾向がみられた。
厚労省は「原資となるお金の運用利回りが悪化し、減らさざるを得ない企業があった」と分析している。
なお、この調査は従業員30人以上の企業6144社に調査票を送り、7割にあたる4211社から回答を得た。退職金については、勤続20年以上で定年を迎えた正社員について金額を集計した。