翌日、商店は開いており、バイクと自転車が行きかいして……
そして、翌日。未明から水が引き始めました。どうなったのかと思って、昼頃に旧市街にいってみると、すべてが再開されているではないですか。商店は開いており、バイクと自転車が行きかいして、観光客がおしよせ、オープンカフェでビールを飲んでいるひともいます。このあたりは、昨日は水没していたんですが・・・。昔から繰り返された災害で、事前の用意ができてるとはいえ、あまりの何事もなかった様子に、びっくりというか、拍子抜けというか、たくましいというか。
うまく感想は言えないのですが、この旧市街にすむベトナム人の身の軽さにはびっくりしました。
なぜこの地域の水害が繰り返されて、治水などが行われないのかの事情は詳しくはわかりませんが、彼等は水害と共存というか、ちゃんと適応しているようです。
もしこれが、治水などがそこそこ発達し、20年、30年、洪水がこなかったら、彼等はノウハウを忘れてしまうかもしれません。そして、30年ぶりの洪水がやってきたとき、知恵が失われていると、被害が大きくなるのかもしれない。100%は防ぎようのないものは、適度に毎年に被害がおきて、ノウハウが継承されるというのも大事なのでしょうか。
取り留めない感想ですが、現在、自然災害が多発している現状で、災害と、人の営みについて考えるきっかけになった、今回の経験でした。もっとも、今回の大雨や洪水で、ベトナム全体では数十人以上の方が亡くなったと報じられています。ご冥福をお祈り致します。(大石哲之)