グローバル化でも「日本から消えない仕事」教えます

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もっと楽で、競争が少なくて、賃金が高い仕事はないのか

   そして、これらの仕事はユニクロの柳井さんが指摘するように、世界で同一賃金といったような「年100万円」になることもありません。日本に住んでいないとサービスができない仕事ですから、最低限くらしていける給料は払われるわけで、100万円にはなりません。

   ただ、問題は、こういった仕事はなくなりはしないけれども、決して高給がとれるかというとそうでもない。サービス業や介護だけは国内にのこる内需ですが、これらの仕事の賃金は決して楽でもないし、高くないのはご存知のとおりでしょう。

   なので、冒頭の質問には「地方で看護師になるのがいい」というのが答えです。看護士は今後も需要は減らないし、とりわけ地方では必要とされる上に、なろうとする人が少ないので、雇用も安定しているからです。

   とお答えすると不満に思われるでしょう。なぜなら、看護師はきつくて、給与も安いから。もっと楽で、競争が少なくて、それでいて賃金が高い仕事はないのかということを聞いているからです。

   ですから、本当に賢いのは、こういう絶対に国内からなくならない仕事をやる人になるのではなく、そういう人を派遣したりするような会社のオーナーになることです。

   それからもうひとつの答えは、「自衛官や警察官になりなさい」です。外国人もITにも代替されないでしょうし、市場競争とは無縁です。どこにもない楽でおいしい仕事を探して放浪するより、安定と保証がほしいなら腹をくくって自衛官や警察官になるというのもひとつの手だと思います。それに、なんといってもあなたの手で国民の安定と保証を守ることができるのですし。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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